坂の上の雲ミュージアム
四国松山に新しくオープンした「坂の上の雲ミュージアム」に行ってきた。
「坊ちゃん列車」で有名な市電の走る、県庁の並びの一番町の通りから少し入った場所にあるのだが、松山城の南嶺に位置しているここは、代々松山藩家老屋敷のあった所で、小説「坊っちゃん」の舞台、愛松亭のあったところでもある。
少し山手には、松山松平家(久松家)の第15代当主が大正時代に建てた「萬翠荘」という洋館がある、大通りから少し入ったとは思えないほどの閑静な場所だ。
4月28日オープンと言うことで、相当な混雑を覚悟していたのだが、想像していたほどの来館者はおらず、ゆっくり鑑賞できた。
司馬ファンはまだまだ多いし、最近の「明治」懐古ブームからするとやや意外ではあったが、四国という地では仕方がないかとも思う。
昨今のこういう類の博物館・記念館は大体、内容は想像がつくが、ここも想像を大きく超えた見ものはなかった。
「司馬遼太郎」より、むしろ「松山」や「明治」を中心にした陳列物が大半で、子規についても、それほど場所を割いてはいないようだ。これは、松山にはすでに「子規記念館」や「子規堂」などがあるためだろう。
松山では、今月「伊丹十三記念館」もオープンするそうで、文芸の街らしいラインアップになりそうだ。
すぐ近くには秋山兄弟の生家もあり、散策するには絶好の場所ではある。
薫り来る 遥か明治の 皐月風